サンダーソニアを誤食!夜間病院へ行った話

サンダーソニアを誤食!夜間病院へ行った話

黒猫ジルさんの誤食事件

我が家の黒猫さんが、観葉植物を食べてしまったときの話。
猫飼いの皆様に注意喚起、観葉植物を飾ろうと考えている方の参考になればと思います。

常々、カウンターキッチンへ観葉植物を置きたいと言っていた妻さん。
猫と観葉植物の関係については、十分、注意・理解していたつもりだったのですが、、、

黄色いベルのような形の花がかわいいイヌサフラン科のサンダーソニア
100円均一で一目ぼれした、黄色いベルのような形をした花がとても可愛らしい「サンダーソニア」というイヌサフラン科(ユリ科に属することも)のお花を一輪買ってきた。
(この時点では、よく調べもしないで、衝動的に買ってしまったらしい)

お昼過ぎにサンダーソニアをカウンターへ飾って、午後3時ごろから娘とお昼寝したらしく、(後から考えるとこの時にカウンターに乗って食べたのだろうと思う)
午後8時ごろに私が帰宅、その時の猫さんは食器棚の上のいつもの寝床でくつろいでいました。

午後9時過ぎ、猫さんも寝床から降りてきて、いつも通りの振る舞いで、「ゴハンチョーダイ」って妻さんに甘えていました。
私が食事を済ませ、妻が洗い物をしているときに、妻さんが気付きました!

あれっ!?

葉っぱがちぎれてる!!

よくよく葉っぱを見てみると、かじられているような形跡が、、、先端の無い葉っぱが4~5枚

『いや、まだ猫さんが食べたとは限らない!100均一の花だし、もしかしたら、買ったときにはすでにちぎれていたのかもしれない』と思いつつ

急いで、サンダーソニアに関する情報をスマホで検索するも、猫がこの植物を食べたという情報がなく、Wikipediaには「サンダーソニアはイヌサフラン科」と書かれているが、「ユリ科に分類することもある」と書かれているではないですか!!
(※ご存じだとは思いますが、ユリ科の植物は腎臓の機能不全を起こす猛毒で、花粉だけでなく、植物全体に毒性があり、たとえ植物そのものを食べなかったとしても、ごく少量の花粉や、花瓶の水を飲んだだけでも、死んでしまうほどの猛毒なんです。)

はっきりしないとはいえ、ユリ科に分類すると書かれているので、『すごくヤバイ、万が一の可能性もある』と脳裏をよぎりました。

ユリ科の植物を食べて中毒症状を起こした場合、食べてすぐ~1日後に腎臓の損傷と壊死、嘔吐、下痢、脱水、排泄障害などの症状がでて、1週間程度で死に至る、奇跡的に助かったとしても腎臓の障害を抱えたまま生きていかなければなりません。

しかし、妻さんも私も実際に食べたところを見たわけでもないし、当の猫さんはいつも通り、元気に走り回っているし、下痢や嘔吐などの症状が一切出ていない。

その時すでに夜の10時過ぎ、かかりつけの動物病院は営業時間外
一度、夜間病院に電話してみたものの、コールのみでつながらず、今すぐにでも夜間病院へ連れて行くべきなのか、様子を見て、翌日以降にかかりつけの病院へ連れて行くべきなのか、悶々としながら時が過ぎてました。

時間をおいて再度、夜間病院へ電話したものの、同様にコールのみ。どうしようかと悩んでいると、

「犬や猫に関するご相談全般を、お電話で24時間年中無休でお受けします」というNPO法人 東京キャットガーディアンなるペット相談室を発見。
もしかしたら、前例があるかもしれないと思い、早速電話しました。

私『猫がサンダーソニアっていう花の葉っぱを食べたようなのですが、今すぐにでも病院に連れて行くべきなのでしょうか?それとも、様子を見ても大丈夫なのでしょうか?』

この質問に対して、前例がなかったようで、だいぶ省いてしまうのですが、要約すると「相談窓口では判断ができないので、ご心配ならば夜間病院へ行くか、問い合わせてください」との事。

電話口の方は物腰の柔らかい女性の方で、とても親切な方でした。話を聞きながら、おそらくパソコンで調べてくれていたのだと思いますが、あくまでも相談室ということで、専門的な知識や、医療行為などの踏み込んだ内容までは判断ができないといったところでしょうか?

結局、病院に連れて行くべきなのか判断がつかないまま、悶々とスマホで情報収集をしつつ、更に1時間経過・・・
サンダーソニアと猫との関係を改めて調べるも具体的な症状や危険性は判断できないまま。

とりあえず、明朝まで様子を見て病院に連れて行こうかと思いつつ、ダメもとで改めて、夜間病院へ電話。2コールでつながりました。

早速、電話に出られた方に、猫が誤食した件を伝えると、『サンダーソニアはイヌサフラン科の植物ではあるもののユリ科に分類することもあるようなので、明確な判断はできないが、心配ならば連れてきてください』との事。

当たり前のことなんだけど、結局は、飼い主が、病院へ連れて行くかどうするかを判断してくださいってことなんでしょうね。

誤食の可能性を発覚してから、数時間悩んでいましたが、このまま、様子を見るよりも、一度、病院で診てもらった方がとりあえず安心できるだろうと思い電話口でそのまま、病院へ伺うことを伝えました。

我が家から車で10分~15分ぐらいの場所に夜間病院があり、バタバタと準備を済ませ夜間病院へ

病院へ着くと、入ってすぐに待合室があるのですが、処置済みや治療しているペットに寄り添っている数組の飼い主が心配そうな雰囲気でペットを見守っていました。
私たちも受付を済ませて、ソファーへ腰かけて順番待ち、数十分後、順番が来て、いざ診察台へ

診察台で治療を受ける猫のイメージ
診察台へ入り、先生からどのような治療方法を行うかの説明を聞き、誤食してから数時間経って消化されている可能性もあるものの、嘔吐と一緒に誤食した植物が出てくればと、注射器で鎮静剤(催吐剤)を投与することに(※鎮静剤の副作用で、嘔吐を促す効果がある)

猫さんの右手の毛を小さいバリカンで数センチカットして、最大3本まで、投与可能とのことで、診察台にて1本目を投与

診察台から待合室を挟んだ反対側にあるゲージへ移動して、5~10分置きに確認するとのことで、
私たちは、一旦待合室へ戻り、明日の病院のことや周りの家族の方たち、来られているペットたちを見ながら会話をしていました。

1本目、2本目では嘔吐せず、3本目を投与してすぐに、気持ちが悪くなったようで、今まで聞いたことない唸るような鳴き声を出す猫さん。ゴポゴポとこみ上げるような音とともに、ようやく嘔吐しました。

先生が嘔吐した物を確認していると、誤食した葉っぱが4本出てきました!

私も先生のそばで見ていたのですが、誤食した葉っぱを見たときは、一安心したのと、本当に食べていたんだと、時間はかかったものの連れてきてよかったと思いました。

その後、植物の毒性を少しでも薄めるために、排泄を促す皮下点滴を投与することに

点滴の際は、見れなかったのですが、5分くらいで、点滴が終わったので、すごく早かった印象です。

猫の背中、肩甲骨あたりへ輸液するのですが、刺した針の穴から漏れ出ているのか、背中の一部がびしょびしょになってました。

以上で、夜間病院での治療も終わり、病院に居た時間は思っていたよりも早く、とりあえずひと段落。

お会計の際に、かかりつけの病院への連絡票を受け取り、今回の診察・治療にかかったお金を支払い、約1時間~2時間で家路につくことができました。

今回の、夜間病院でのお会計金額は

夜間診察料8,000円
催吐処置(注射3本含む)10,000円
皮下点滴(101ml以上)3,500円
合計21,500円(税別)

家に帰ってきて、猫さんは、ストレスと疲労のせいか、いつもよりもおとなしくしているようで、点滴の液が背中から漏れているような感じではあるものの、そのまま就寝。
翌日、かかりつけの病院へ連れて行き、血液検査を行いました。

血液検査の結果は、現状、平常値より少し高い所もあるけど、全然問題ない数値とのことで、その場で妻さんと二人で安堵いたしました。

とりあえず、1週間ほど様子を見て、嘔吐や下痢などの症状がでるようであれば、あらためて病院に来るよう言われて、病院を後にしました。

かかりつけでかかった料金は、約5,000円ほどでした。

まだ、最終決定ではないかもしれませんが、この段階で、猫さんへの命の危険性はかなり薄くなったと判断し、今回の誤食騒動はひと段落いたしました。

帰宅後、2~3日はあまり遊ぶこともせずに猫さんのペースに合わせて養生し、現在は、普段通りに遊ぶこともできるようになって、特に異常も見られることもなく、念のために後日改めて血液検査を依頼しようかと考えているところです。

連絡票に今回の治療内容が書かれていたのですが、誤食した植物『サンダーソニアの毒性については不明』とかかれていて、正直、危険性があったのかよくわからない結果になってしまいました。

しかし、イヌサフラン科の植物を食用植物と間違えて食べてしまった男性が、亡くなってしまったというケースや、球根にはすごく危険な毒性が含まれるなどの情報もあるようです。

我が家の場合、カウンターには乗らないように躾をしていたのですが、目新しい物をカウンターに置いていたため、興味をそそられて、好奇心のままに食べてしまったのだと思います。

猫と観葉植物の関係については、十分に認識していたつもりですが、飼い主の油断で、猫さんに命の危険を与えてしまったのだと、私も妻さんも深く反省し、我が家のルールにアロマ系禁止に加えて、観葉植物は一切禁止となりました。

猫にとって観葉植物のほとんどが危険なもので、無害なものは一握りしかありません。もし、観葉植物を飾ろうかと考えているのであれば、猫にとって無害なのか、危険性を十分に調べてから飾るようにしましょう。

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