猫の利き手とは？
人間は、9割の人が右利きといわれています。また、性別によっても利き手が異なる傾向があり、左利きには男性が多いようです。
人間には右利き、左利きと違いがあるように、実は、猫にも利き手があるという研究結果が発表されています。
2009年、イギリスの心理学者デボラ・ウェルズ博士がオス21匹、メス21匹の合計42匹を対象に行った「猫の利き手に関する実験」で、驚くべき実験結果が発表されました。
猫の利き手を調べる方法
猫の利き手を調べる方法としてよく知られている、猫の目の前におもちゃを出して、最初に出てくる手が利き手だという方法ですが、
- ネズミのおもちゃを猫の頭上10cmに垂らし、どちらの手でネズミのおもちゃに手を出すか。
- ネズミのおもちゃを猫の目の前に置き、ゆっくりと糸で引き猫から遠ざけた時に、最初にどちらの手が出てくるか。
いずれの方法も実験対象の猫42匹に、1日10回、日をかえて、1匹当たり100回繰り返した結果。
おもちゃに対して、左右両方の手でほぼ均等に手を出しており、この方法では、利き手を判断する結果には至りませんでした。
博士曰く、猫に対して、この実験方法は、『明らかに簡単すぎる方法』だったためと考えられています。
猫の利き手が判明した方法
猫の利き手を調べる方法として、少し複雑な方法をとることによって、猫に利き手があるということが判りました。
その方法とは、『5gのマグロを目の前で小さな透明なビンの中に入れ、最初にどちらの手を瓶に入れるか』という方法です。
この方法を試した結果、オス猫21匹中20匹が左手を、メス猫21匹中20匹が右手を最初に使っていたことが判明した。
この実験結果により、猫には利き手があり、しかも性別によって利き手が異なるという結果が出たのです。
この実験方法はいたって簡単で、猫の手が入るほどの透明な瓶と猫の大好物を用意
猫に大好物を見せ、注意をひかせたうえで、目の前で大好物を瓶の中に入れる。
瓶を横にして置き、猫が大好物を取り出そうと、最初に瓶に入れた手を記録する。
この方法を数回、数日行うことで、より利き手の違いが明確にわかるようになります。
